あらすじ
パーティーリーダーから告げられたのは、突然の追放だった。 理由は単純。 魔道士でありながら、オレのMPはたったの10。 回復も補助も初級魔法しか使えず、「戦力になっていない」と判断されたのだ。
駆け出しの頃から支えてきたはずの仲間たちは、新たな高MPの魔道士を迎え、オレの席はないと言い切る。 共有資金やポーション代まで負債扱いされ、オレは静かにパーティーを去った。
その後、弱い魔物を相手に修行を始めたオレは、自分の魔法が妙に連続で撃てることに気づく。 鑑定スキル持ちの冒険者マチによって明かされたのは、オレのスキル【尽きぬ泉】の存在。 それは――MPがゼロになると、消費MPがゼロになるという特異な能力だった。
MP10の落ちこぼれだと思われていたオレは、知らないうちに無限に魔法を撃ち続けていただけだったらしい。
一方、オレを追放した元パーティーは、新しい魔道士を迎えたことである違和感に気づき始める。 かつて「MP10」と切り捨てた魔道士が担っていた役割の重さに――。
もう戻るつもりはない。 元パーティーのことは、もう知りません。