あらすじ
第一王女として生まれたその日から、彼女は“未来の王”だった。
王位継承は男女を問わない――。
明文化された制度は揺らがず、王国は安定を保っていた。だが、制度があるだけでは足りない。市場の動揺、干ばつ、国境の示威、旧勢力の揺さぶり。王国は何度も試される。
そのたびに選び、学び、積み重ねていく王女。
分配の判断、持続の視点、怒りを制する理性。
守られる存在から、守る存在へ。
これは“ざまぁ”の物語ではない。
だが、女王は結果で黙らせる。
「制度は人が守らねばなりません」
揺らがぬ王国を築いた父母のもとで育ち、やがて自ら王冠を戴く少女。
血ではなく覚悟で継承する、静かで力強い女王誕生譚。
生まれる前から王だった少女が、選び続けて本当の王になるまでの十六年。