あらすじ
小国の第六王女エリアーナは、政略結婚の道具として、広大だが荒れ果てた「最果ての地」を持つグレーヴス男爵家へ嫁がされた。
三年間、一度も温かい言葉をかけられずとも、彼女は領民のために泥にまみれて働き、赤字続きだった領地を王国屈指の豊かさまで押し上げた。
しかし、待っていたのは無能な夫ヴィルフリートからの非情な離縁宣告と、冷たい雨の中への追放だった。
「もう、誰も信じない。……どうせ死ぬなら、道具として利用される方がマシよ」
絶望の淵で、人間不信に陥った彼女を拾ったのは、お忍びで王国を訪れていた大陸最強バルディア帝国の皇太子、ガイウスだった。
最初は打算のみの「契約結婚」だったはず。
だが、エリアーナが隠していた類まれなる才覚と、献身の裏にある孤独に触れたガイウスは、次第に彼女を「帝国の至宝」として溺愛し始める。