あらすじ

一年前、匿名の絵に救われた人気クリエーター・雪白風雅は、その線の主が“かつて淡い気持ちを抱いていた職場の後輩”だとは知らなかった。 ーーその後輩、鏡見有莉澄は絵を諦め、一般企業で働いていた。 ただ一人、雪白景兎だけが、彼女の心に残り続けていた。 一年前の雪白は、仕事の重圧から深いスランプに沈んでいた。 そんな折、SNSで偶然目にした「ハムスターさん」の絵が、 彼の迷いをそっとほどいてくれた。 “この線は、まだ前に進もうとしている” そう感じた雪白は、礼を伝えたくてDMを送る。 互いに本名を伏せたまま交流が始まるが、 有莉澄は雪白のプロフィール写真を見てすぐに気づいていた。 「この人……景兎先輩だ」 けれど、過去の後輩としてではなく“今の自分”として向き合いたくて名乗らない。 やがて雪白が多忙になり、DMは途切れがちになる。 そんな中、有莉澄は偶然、彼がコンテストの審査員を務めることを知る。 「知り合いとしてではなく、作品で気づいてほしい」 その思いだけを胸に、彼女は再び筆を取った。 審査の日。 雪白は提出作品の中に、一年前、自分を救った“あの線”を見つける。 作者名──鏡見有莉澄。 ハムスターさんであり、かつての後輩であり、 そして“雪白風雅としての自分”を見てくれた唯一の相手だった。

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エブリスタ
エブリスタ2026/02/18
  • 現在の作品白い花が風を呼ぶ