あらすじ
小学五年生の天城颯太は、山の遠足中に三人のクラスメイトと遭難してしまう。
突然の豪雨と土砂崩れ。 携帯は圏外。 先生たちの姿も見えない。
やがて四人は、地図に載っていない古びた鳥居を見つける。
そこは、風の音だけが響く奇妙な社だった。
一歩足を踏み入れた瞬間、 外の世界との境界は消える。
夜は終わらない。 影は動く。 名前を呼ぶ声が聞こえる。
そして妖怪たちは言う。
「天狗の血が混じっている」
仲間が一人、また一人と消えていく中、 颯太の中で“何か”が目を覚ます。
それは守る力か。 それとも山が求める存在か。
子供たちの遭難は、ただの事故ではなかった。
山は選んでいた。