あらすじ
真実は退屈だ。世界は、美しい嘘にこそ熱狂する
五千億の資産を飲み込み、裏社会を翻弄した天才詐欺師・九条は、裏切りによってその生涯を閉じた。
だが目覚めると、そこは血と泥にまみれた戦場。
彼は、滅亡寸前の弱小国の無能指揮官、カイル・フォン・ロードとして転生していた。
味方は絶望し、上官は内通し、敵の三千騎兵が目の前に迫る絶体絶命の中、武力なし、魔力なし、あるのは「人を信じ込ませる」異常なまでの口八丁。
カイルは薄笑いを浮かべ、敗残兵たちに宣言する。
「安心しろ、すべては私の計画通りだ。」
敵を壊滅させるのは力ではない、それは全てを騙すことだ。
国を救うのは勇者ではない、完璧に演出された偽の奇跡。
そして、自分を見捨てた無能な上官には、最も華々しく死んでもらおうか。
これは、一人の詐欺師が「伝説の軍師」という名の巨大な嘘を真実へと変えていく、冷徹な救国の記録。