あらすじ

2002年、IT黎明期。 新人ソフトウェアエンジニアの「私」を待っていたのは、月80時間を超える残業と、終電帰宅、そして朝7時45分には家を出るという、灰色のデスマーチだった。 疲弊しきった心に灯った唯一の光。それは、仮想世界『ファイナルファンタジーXI』。 ツインテールのタルタル♀、白魔道士としてヴァナ・ディールの地に立った私は、現実の仕事と同じように、丁寧すぎるほどの敬語を使い、誠実に、そして「合理的」に冒険を進めていく。 バルクルム砂漠での痛恨のミス。 レベル50の先輩に助けられた深夜の強行軍。 そして、あまりの忙しさに「効率」を求めた結果、仲間たちをドン引きさせた禁断の選択……。 これは、現実世界の荒波に揉まれながら、深夜の数時間だけ「聖母」として生きた、ある新人エンジニアの、可笑しくも切ない冒険の記録。 「皆様、お待たせいたしました。本日も精一杯、回復に努めさせていただきます」

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小説を読もう2026/02/18
  • 現在の作品23時終電、午前2時のケアル。――新人エンジニアの私は、深夜のヴァナ・ディールに救われていた。