あらすじ
魔王討伐を終えた王国は、勝利に沸いていた。
だが戦争が終わったその日から、国は静かに崩れ始める。
財政破綻、難民、治安悪化、英雄たちの判断ミス。
それらの責任は、なぜか一人の官僚に押し付けられた。
「戦えない役立たず」として追放された男――アレン。
彼の仕事は、戦争を終わらせることではない。
戦争の“後始末”をすることだった。
新天地で任されたのは、滅びかけの小国グランツの戦後処理。
嫌われ役を引き受け、救える命と救えない命を選別し、
英雄よりも現実を見据えた決断を重ねていく。
一方、アレンを追放した王国は、
英雄神話にすがったまま暴走を始め――。
これは、剣を振らない男が、
最も残酷で、最も誠実な方法で国を救う物語。