あらすじ
瀕死だった幼い少年・柊を救ったのは、里を守護する最上位種の九尾あやかし――白焔だった。その日から柊は半妖になり、白焔のそばで生きていくことになる。
本来ならば、守る側と守られる側。
神に近い存在である九尾が、人間を導くはずだった。
……はずなのだが。
転生九尾・白焔は家事万能、戦闘最強。
しかし致命的な欠点があった。
生活リズムが壊滅的なのである。
昼夜逆転どころか、三日三晩起き続けて突然寝落ちする九尾。
食事を忘れ、結界を維持しながら徹夜で書き物をする神様。
見かねた柊は、いつの間にか白焔の世話係になっていた。
守るはずだった半妖に、守られている九尾。
時間の流れが緩やかな里で、人間とあやかしは今日も穏やかに暮らしている。
無口な狼あやかし、番犬気質の犬あやかし、概念存在である結界、そしてある日突然現れる賞金稼ぎの男。
正体がどうであれ、過去がどうであれ、今ここにいることがすべて。
これは、互いを守り合いながら続いていく、温かな男たちの物語。