あらすじ

空と海の境界線が曖昧な、小さな街。 そこに佇む古いアトリエで、二十五歳の空は「色の調合師」として生きている。 彼女が作るのは、ただの絵の具ではない。 誰かの記憶の奥底に眠る、「いちばん美しかった瞬間の色」。 言葉にならない寂しさや、 もう二度と戻れない季節を抱えて、 人々は吸い寄せられるようにここを訪れる。 ある日、都会の灰色に心を蝕まれた青年が、 「無くした水色」を探して空の元を訪れた。 彼が求めるのは、 亡き母と見た、沖縄の海の色―― 誰かに色を届けるたび、 空自身の色は、少しずつ薄れていく。 透明になっていく自分を感じながら、 それでも彼女は、今日も誰かのために筆をとる。 水色に溺れたその先に、あなたは何を見るだろうか。

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カクヨム
カクヨム2026/02/17
  • 現在の作品水色に溺れる