あらすじ
魔法を「奇跡」と崇める世界で、少年はそれを「無駄」と断じた。
進路に悩むごく普通の高校生・久澄 解(くずみ かい)が落ちたのは、呼吸するだけで肺が焼かれる高エネルギーの異世界。 そこは、教会が「聖譜」で民衆を支配し、非効率な祈りで魔法を行使する歪んだ場所だった。
現代日本という「真空」から来た解の魂は、生存本能により魔法を一切通さない「絶縁体」へと変質していた。 彼は気づく。自分だけが、この世界の理を物理的に「掴んで、引きちぎれる」ことに。
「酸素供給遮断。……その火球、燃焼の条件を満たしてない」
襲い来る聖騎士の炎を、高校で習った理科の知識と、暴力的なまでの「解体」でねじ伏せる。 痛みと引き換えに世界を修理する、孤独な修復者の戦いが始まる。