あらすじ
過疎が進む田舎の山間部の村 都会での夜勤生活を終えた山中幸一は
隣村の役場「ふるさと振興課」へ転職する 村は人口減少と高齢化が進み
週二回の移動スーパーと一軒の診療所が暮らしを支えていた
若手職員の小川菫は都会への就職が決まっていたがコロナ禍で内定先が倒産し村に残った過去をもつ 二人は観光イベントや移住体験を通して村の可能性を探るが 移住者と地元住民の軋轢 財源不足 将来への不安といった現実に直面する
やがて山中は閉校した小学校跡地を活用した道の駅の誘致を提案する 賛否が割れる中 高校生を含めた住民投票が実施されることになる 高校二年生の小川葵 林さくらもそれぞれの将来を考えながら一票を投じる
住民投票は僅差で賛成多数となる
だが山中は進むことの重さに怯える 補助金申請 設計 工事着工と事業は動き出すが責任の大きさに何度も立ち止まりそうになる
菫は「ここを自分で選び直す」と決意し 山中の隣に立つ やがて
若者たちはそれぞれの道を選ぶ 葵は村に さくらは都会へと進む
道の駅は開業する 予想以上の来客に沸く一日を終え
翌朝 静かな光が建物を照らす 派手な奇跡はない
ただ 村に新しい灯りが灯る これは 選び直す人々が紡ぐ小さな再生の物語である