あらすじ

拝啓、汚物より腐っている性悪な女神様、私は現在女神様の身勝手な行いにより、異世界で邪神をやっています。 そんな恨みを込めた文章を手紙に綴った男、ノワールは邪神である。いや、正確に言うなら転生をして邪神となった人間だ。それもノワールの都合を完全に無視した強制的な転生。個人の意思が介入する猶予など与えられない。逆らう余地すらありはしない。そんな暴挙を行った元凶、女神に転生をする際に、ある頼み事をされる。否、脅迫である。 女神は神になってから、永劫に近い長い時間を生きる中で、暇を持て余していた。その暇潰しに遊戯の舞台という名の箱庭に見立て、世界の国々を刺激させ意図的に戦争を起こさせたり〈人間族〉や〈獣人族〉それから〈魔族〉など、下界に住まう多種多様な種族の間に生じた差別といった軋轢を加速させたり、時には〈魔王〉と呼称される世界の異物に対して餌を与え、或いは意識を操作して、世界に破滅的な災厄を齎すように促したり。これまで女神がしてきた暇潰しを挙げれば、枚挙に暇がない。しかし、女神にも感情があり、飽きを覚える。いつしか定型化していた遊戯は、次第に刺激が失われていった。そこで女神が考えたのが不確定な存在、即ちイレギュラーな要因である。女神は世界の外側、異世界に意識を向け、一人の男を転生させる。その男、灰(かい)を殺し〈邪神族〉に転生させ、ノワールという個体名と〈勇者〉や〈魔王〉をも凌駕する強大な力を授ける。頼み事とは名ばかりの脅迫めいた要望「異世界に転生して、邪神として生きる生涯を鑑賞させてほしい」と。 灰(かい)本人の望まない形で、世界を滅ぼせる程の凶悪な力と、寿命といった概念の存在しない不老の身体を手に入れてしまい、女神と交わした誓約のもと、何も知らない馴染みのない異世界で生きる事となった。

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カクヨム
カクヨム2026/02/17
  • 現在の作品転生邪神とクソ女神