あらすじ
その日、大天使は――戦士になった。
感情を持たぬはずの大天使ルシアン。
神の剣を振るい、ただ聖なる務めのためだけに存在する、完全なる守護者。
だが彼は今、守るべき“たった一人”のために剣を抜く。
そのすべての始まりは、
血に塗れた“存在”との遭遇だった。
それは、人間ではない。
悪魔でもない。
天使ですらない。
世界の理の外側にいる王。
――妖精王。
彼の出現は、完璧だった大天使を変えていく。
冷徹な戦士としての顔。
恋を知ってしまった男としての顔。
そして、守るためにすべてを捨てられる覚悟。
神の命よりも優先したいと願ってしまうほどの、
たった一人の存在。
だが妖精王は、笑う。
軽く。無邪気に。残酷なほど無遠慮に。
大天使の威厳も、理性も、覚悟も――
そして初恋すらも、容赦なく掻き乱していく。
これは、
完璧だった大天使が、恋によって変わってしまった物語。
そして――
世界はまだ知らない。
この出会いが、
大天使の運命を、
そして世界の均衡すら変えていくことを。