あらすじ
【三年前、一人の少年が「朝霧」の中で、国中を震撼させる惨劇を引き起こした。】
実名も素顔も伏せられたまま逮捕された、十四歳の殺人鬼。
その「怪物の正体」を暴き、奈落へと突き落としたのは、同じく十四歳の「名探偵」だった。
時は流れ、現代。
警視総監の息子であり、天才的な頭脳を持ちながらも全てに無関心な高校生・神代 朔(かみしろ さく)。
彼の前に現れた編入生――朝霧 椛音(あさぎり かばね)。
「――やっと、漸く逢えるんだ。僕だけの、名探偵に」
更生プログラムの一環として、朔の「監視下」に置かれることになった椛音。
二人の「天才」が再会したとき、止まっていた時計の針が再び動き出す。
論理で真実を解体する探偵と、狂気で死体の声を聴く殺人鬼。
混じり合うはずのない二人の好奇心が、日常に潜む不可解な事件を暴いていく。
「僕ならこんな面倒な殺し方はしないよ」
「馬鹿かお前は。……だが、その見解だけは採用してやる」
いびつな共依存から始まる、本格ハイスピード・ミステリー。