あらすじ
【勇者と魔王】という有名な物語から五十年後の世界。
|世界樹の国《ドレイン》、|ドワーフの国《アイアン》、ライン王国、|獣人の国《アルフレザ》。
五つから四つに変わった国々は争うことなく、それぞれの文化を築いていた。
だが、その平和な世界で、ある奇妙な病が広がり始めていた。
魔力欠乏症。
水属性の魔力を持つ者にのみ発症し、体内の魔力が本人の意思と関係なく流出してしまう病。
発症した子供は成人を迎えることなく命を落とす。
特に水辺の村に生まれた子供たちは、十歳を迎えることすら出来なかった。
そして、その病は――祖父と旅をする少年、リズ・ヴァートリーにも発症していた。
六歳の誕生日。
祖父ゴードン・ヴァートリーは、ついにその事実をリズに告げる。
「お主の命は……長くて七年か八年じゃ」
残された時間は、わずか。
それでも少年は、祖父とともに旅を続ける。
世界に広がるこの病の真実を知るために。
そして、自分の運命を変えるために。