あらすじ
生野航太(しょうのこうた)は、日々をなんとなく過ごしている大学三年生。ある日、幼馴染で一つ歳下の秋吉桔夏(あきよしきっか)が、旅行先の山中で、亡くなったと知る。葬儀に参加した航太は、そこで桔夏の継母である寿々乃(すずの)に頼みがあると声をかけられる。
寿々乃が航太に頼んだのは、桔夏が書いていた物語のラストシーンを見つけることだった。
勢いに押されて引き受けた航太は、桔夏のサークルの先輩だった鳴海透夜(なるみとうや)から、彼女が全国を旅しながら物語を書いていたと聞く。航太は彼女の足取りを追って旅をすることを決め、それを知った透夜も半ば無理やり加わることになる。
凡人を自称する内向的な航太と、容姿端麗の医学生透夜。相性最悪の二人は、それぞれ桔夏への思いを抱えながら旅に出る。
未完成の物語に隠された、今はもういない「君」からのメッセージ。
君のいない日々を受け入れるための、長い旅が始まる――。
切なくてほんのり爽やかな、“ヒロイン不在”の物語。
連作短編風で、ちょっとミステリー要素もあります!