あらすじ
景司は中間管理職。理不尽に耐え、部下を守り、上司に頭を下げる日々を送る社畜だった。だが彼の心の奥には怒りに満ちた「鬼」が棲んでいる。かつて不正の兆しを見抜きながらも黙認しそうになった過去、切り捨てられる側の苦しみを見てきた経験、それらが彼の中に二面性を育てた。
やがて会社を揺るがす不正と人員削減の危機が訪れる。景司は復讐でも迎合でもなく、正面から組織と向き合う道を選ぶ。小さな誤りを放置せず、負の連鎖を断ち切るために火中へ立つ。鬼は怒りを振りかざさない。ただ静かに、守るべきものを守る。
これは、角のない鬼が灯を掲げ、社畜から「選ぶ者」へと変わっていく再生の物語である。