あらすじ
都会で教員として働く三十路手前の男は、夏休みを利用して久しぶりに故郷の町へ戻っていた。
その町には、昔から続く奇妙な儀式がある。
数年に一度、山に棲む鬼に力を与え、町を脅かす妖怪を退治してもらうという古いしきたり。
くだらない伝承だと軽く考えていた主人公だったが、儀式の最中、思わぬ形でその結界を歪めてしまう。
気づけば足を踏み入れていたのは、人の世ではない鬼の領域。
そして現れた鬼は、開口一番こう言った。
「儀式は失敗だ。仕方ない、お前を媒体にする」
――こうして、くたびれ教師と鬼による、妖怪退治の奇妙な共同生活が始まる。
人間嫌いの鬼と、巻き込まれ体質の教師。
これは、鬼と人間が渋々手を組んで妖怪を退治する、少し騒がしくて不思議な物語。