あらすじ
才能とは、努力では届かない領域のことを言う――と、久我誠一は知っている。
球速は並。決め球も平凡。強豪校からの推薦もなかった自分を凡庸と知る投手が、それでも一日も休まず積み上げてきたのは「投球フォームの完全再現」という、一点突破の異常な技術。
U-15世界大会を一人で制し"神"と呼ばれた天才・神代陽は、今年同じ高校生になる。才能とはあの男のためにある言葉だと、誠一は思っていた。
その日、悪魔のような捕手が言った。
「いらねえだろ、野球に神頼みなんて。俺達で神を殺そうぜ」
久我誠一は届かないものを知っていて、それを諦められない男だった。
人と悪魔による、神殺しが始まる。