あらすじ
「俺はまだ野球をやりたい、こんなところでまだ死んでたまるか!」
前方に見えるグラマン機の大群に味方の機体は撃墜され、ひとりぼっちのコックピットに残された石塚進士は、衝撃と共に目の前の世界が真っ赤に染まった。
火を噴きだした進士の機体を敵のグラマン機には格好の獲物であり、肉に群がるハイエナのごとく食らいつき攻撃の手を緩めない。
なすすべもなく打ち込まれる弾丸にシンジが握りしめたのは操縦桿ではなく、戦友からもらった野球ボールだった。
「もし、野球の神様がいるなら、もう一度だけ俺に野球をやらせてくれ!」
弾丸が右肩を貫いてもボールを離すことも、苦悶の声を上げることもない。薄紫のマフラーを左手でかきむしり、飛行服のポケットの中にある恋人の写真に手をふれた時
「その願い承った」
耳元で聞こえたその声にシンジは驚愕する。
その瞬間、シンジの搭乗した特攻機は紅蓮の炎に包まれ空中爆発した。
戦前の職業野球球団『名古屋軍』で活躍した伝説のエース石塚進士が、現代に転移しその前身である名古屋ドラゴンズを日本一に導くまでの物語。