あらすじ
夜の街には、誰にも見えない「落ちた恋」がある。
失恋や、言えなかった想い、
誰にも届かなかった恋心。
それらは小さな光となって道端に落ち、
やがて人に踏まれ、泥に汚れ、消えていく。
僕は昔からその「落ちた恋」が見える。
けれど、触れることも拾うこともできない。
そんな僕の前に現れたのは、
恋を拾う役目を持つ少女――「魔女」だった。
彼女は落ちた恋をガラスの瓶に集める。
それは、人が背負いきれなかった想いを
少しだけ預かるためのものだという。
無表情で、言葉少なで、
それでも誰よりも優しく恋を拾う魔女。
僕は彼女の旅に同行することになる。
街から街へ。
様々な「落ちた恋」を拾いながら。
けれどやがて僕たちは出会う。
恋を拾う魔女とは正反対の存在――
恋を“割る”聖女に。
これは、
恋を預かる魔女と、
恋を消す聖女と、
そしてその間で揺れる僕の物語