あらすじ
ギルドで「地味職は不要」と追放された記録士の俺が辿り着いたのは、王都下町の屋台通り。混雑、事故、伝達ミス、そして利権——現場は回らず、誰かが損をする仕組みになっていた。
俺の固有スキル《手順視(プロトコルサイト)》は、作業の最短手順を“匂い・色・音”で見える化する。さらに、一度成立した段取りを《記録札》に録画して配れば、誰でも再現できる。
柑橘で清潔域、樹脂で待機、燻煙で警戒。匂いタグでゾーンを切り、色線で動線を引き、テン音でタイミングを合わせる——段取りを物理化した瞬間、行列は流れ出し、事故は止まり、売上は跳ね上がる。
ただし制約はある。同時提示は3層まで。雨は札を劣化させ、匂いは混ぜ過ぎれば誤作動する。そして“回り過ぎる市場”を嫌う者たちが、必ず牙をむく。
これは、剣でも魔法でもなく「段取り」で英雄になる、追放からの現場改革ファンタジー。