あらすじ
2150年。
人類の生存圏が大幅に縮小した。
国連の中で影響力のある国々が発揮人となって、『地球人類連合』が結成され、全ての国がそこの傘下に入り、日々変わりゆく地球環境に対して、適切な指導の下に対処する事となった。
それから、数世紀が立ち、人類はありとあらゆる自然環境から身を守る都市を形成。
その中で限られた繁栄を謳歌していた。
だが、都市の外で暮らし、変貌した自然環境の中で生きている人々もいた。
彼らは都市に切り捨てられる形で、半ば自治状態にあった。
それを完全な独立状態にしたのが『混沌と秩序の党』である。
『混沌と秩序の党』は村落を拠点に、進化した野生動物から人々を守り、支持を集めていた。
党は都市のように高い防壁も作らず、ただ、環境への適応を訴えた。
だが、都市を束ねる『地球人類連合』はそれに対し、批判し、防壁と都市こそが、人間の生きる場所であるとした。
両者の思想的対立は火を見るよりも明らかだった。
しかし、何も党だけが都市以外の地域に存在する勢力ではない。
それ以外にも、多くの勢力があった。
それらと上手く付き合い、時に友愛を深め、時に排除していた。
『混沌と秩序の党』は秩序に繋がる行政、法規の執行や、村落の防衛も行っていたが、混沌に繋がる暗殺やテロ、襲撃も行っていた。
それこそが、党としての理念であった。
相反する二つを執り行う事こそが、人間の価値判断を養い、環境への適応をもたらすと考えたからである。
そして、今回も一人の暗殺者が送り出された。
『始末屋《ビギン・エンダー》』
始まりから終わりまで。
どんな指令でも、その通りに遂行し、殺す。
そうなるように仕込まれ、そうなるように育ってきた。
党は彼の家族だったが、彼は孤独だった。
彼の人生は悲哀そのものだった。
そして、送り込まれた先で無力さに苛まれる。
『教育都市』
彼はそこに送りこまれた。
未来の地球を背負う子供たちのために作られた完全な都市。
そこで彼は—————————————