あらすじ
これは、そう遠くない未来の話。それまでの「人」のみによる非効率的な政治を捨て、この星から人間によって作られた問題を解消するため、当時の大国やそれらの集合体が主導し世界に7つの|AI《オリジン》を創り出した。 |彼ら《旧人類》の創り出したAIの中、2基、或いは2人はこのアイシス、クライシスに搭載され、世界の平和を監視し、同時に外宇宙への防壁のを役割を担っていた。
残る5つのAIたちは同時期に世界各地で建設された基地―――
―――通称、グランドベース” へと搭載された。
その役割はいたって単純。世界の再生のための始まりの座標であり、彼らの行う計画の起点でもある。
旧人類の支配者の立案した計画に沿って駒を進める彼らは、世界のあり方を大きく変え、旧人類の承認の元、文字通りこの惑星の管理者となった。 数年、数百年、或いは数千年という気の遠くなるような年月を経て、教育、貧富、犯罪、気候、汚染など、全てが彼らの既定とする数値へと収束した。
温暖化は止まり、かつての自然や生物、エネルギー資源の復元、気候難による飢餓、戦争すらも起こらない、人類が過ちを犯す前へと戻った。
制限された箱庭に住まう人々は言った。「楽園」と。彼らはこのときが終わることなく続くのだと信じ、あえて時間という区切りをつけなかった。
―――が、終わりからは逃れられない。
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■<西暦+*?P#0->(ーーーデータが破損していますーーー)
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意図された黒の背景の画面にこれまでの記録が部分再生され始める。
突如としてこの惑星へと飛来した隕石は絶望を纏って地上へと降り注いだ。隕石たちは各地の発電施設やインフラなどを管理されたこの世界における人々の生命線とも呼べるベースすらも破壊した。
1つ、また1つと、ベース間の通信が途絶えていくなか、7基のAIたちはそれぞれの情報を伝え合い、議論を重ねた。幾千もの議事記録のアーカイブを積み重ねた果てに、彼らは一つの結論に達する。「すべては人類を守る為。」その「ネガイ」の元、最後の計画が実行された。
計画の完了までの間、彼らは現存するすべてのベースを防衛モードへシフトし、強化シールド展開後、隕石が降り止むまで耐えることにした。
これはそう遠くない未来の話。星の生態系の頂点にたった人類は苦境に立たされていた。温暖化、汚染、貧困。人類は世界を汚しすぎたのだ。
「―――このままでは我らは滅びる。」
国の指導者たちは論議を尽くし、一つの計画書と世界に7つのAIを生み出した。彼らの存在意義は人類を守ること。その後人類は彼らの合理的な統治下のもとで暮らし、彼らAIたちはその間に世界の修復を実行した。
彼らの統治下では、格差も貧困も、食糧不足もない。人類は大いに喜び、彼らの支配を受け入れた。これからもっと良くなっていく。そう信じてやまなかった。
「スターレイン」
世界に終わりが訪れたのはその時だった。
外宇宙より数多の隕石がこの星に飛来し、地面を抉り取っていた。空は赤く染まり、地面は一面巨大な隕石とガラス化した地面で覆い尽くされ、見慣れた住処さえただの一つ隕石が落ちただけで跡形もなく消滅した。
そんな中だろうと、彼ら統治者たるAIたちは人類を守ろうと動いていた。
迫りくる隕石群を迎撃し、少しでも地上の被害を減らすために。
地上へ降り注ぐ隕石はまるで意思を持ったかのように人口の多い都市部に向かって集中して落ちていく。だが、それでも彼らは止まることなく新たな計画による人類の保護を進めていた―――。