あらすじ
現代日本で孤独に暮らしていた青年・篠宮透は、ある夜、古い日記に触れた瞬間、異世界《灰灯界(かいとうかい)》へ落ちる。
そこは魔王に滅ぼされる世界ではなく、“記録”そのものが失われ続ける世界だった。町の名前、家族の顔、英雄の功績まで、何もかもが少しずつ忘れられていく。
透に与えられた力は戦闘能力ではなく、失われる記憶を「書き留め、定着させる」異能《編纂(へんさん)》。
彼は癖の強い仲間たちと旅をしながら、歴史を消す存在《白紙の王》の正体に迫っていく。
やがて透は知る。消えているのはこの世界の記録だけではない。自分がこの世界に来た理由そのものも、すでに誰かに改竄されていることを。