あらすじ

西暦4126年。灼熱化した地上を捨て、人々はカッパドキアの地下都市で暮らしていた。 見習い地図師の朝霧ミオは、三年前の坑道事故で妹を失い、自分の声まで壊してしまった少女。彼女はもう歌えず、うまく喋ることもできない。けれど代わりに、石の反響から迷宮の歪みを読む特異な力を持っていた。 熱気球祭の朝、崩落事故の最中、ミオは死んだはずの妹の声を聞く。 「お姉ちゃん、まだ来ないで」 その異変をきっかけに、ミオは追放された若き医師エミルと出会う。彼は都市に広がる奇病“空喪い”を追っていた。患者たちは声を失い、名前を忘れ、やがて大切な人の顔さえ思い出せなくなる。 調査の果てに二人が辿り着いたのは、地下都市の中枢が人々の記憶を吸い上げ、都市の延命に使っているという戦慄の真実だった。しかも妹ユラは、事故で死んだのではなく、その秘密に巻き込まれていた。 声を失った少女は、奪われた声を取り戻せるのか。 記憶を食う地下都市で、二人は世界の仕組みと、自分たちの傷を塗り替えていく。

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小説を読もう2026/03/11
  • 現在の作品記憶を食む地下都市で、声なき地図師は恋をする 副題(カッパドキア4126、追放医師と奪われた歌の真実)