あらすじ
ブラックIT企業・ムゲンワークス株式会社で働く黒井輝夫(くろい てるお)は、炎上した開発案件の火消しに追われる新卒三年目のエンジニア。
設計者はすでに退職、引き継ぎ資料は行方不明、仕様は崩壊、納期は目前。
終わらない残業と責任の押し付け合いのなかで彼は心も体もすり減らし、人生に希望を持てなくなっていた。
そんなある夜、黒井は図書館で拾った正体不明の魔術書を手に、半ばやけくそで“召喚の儀式”を試してしまう。
どうせ何も変わらない。
そう思って起動した魔法陣の先から現れたのは、赤髪褐色の元女騎士団長、アリッタ・レオーネ・ヴォルペだった。
異世界で致命傷を負い命を落としたはずの彼女は、なぜか現代日本へ召喚されていた。
しかもアリッタは、あらゆる言語と概念を理解する全翻訳能力《オムニリンガリティ》を持ち、現代社会の常識もIT用語もソースコードすら瞬く間に理解してしまう。
ソースコードの問題・組織の病巣、現代企業に巣くう歪みを見抜き、疲弊しきった黒井に騎士団長らしく言い放つ。
「重要なのは、すべての敵を倒すことではない。勝利条件を満たすことだ」
その一言から、黒井の働き方は変わり始める。
やがてアリッタは会社へ入り込み、炎上案件専門チーム「特別案件再建課《ナイツ》」の中心人物として、ブラック企業の歪みそのものに切り込んでいくことになる。
これは、戦場を知る女騎士が現代の職場を斬り、会社を、人を、そして一人の男の人生を再建していく物語。
お仕事、異世界、組織論、救済、そして少しずつ芽生える恋。
疲れた社会人に刺さる、もしかしたら明日から仕事に役に立つかも?
きったはったで培われた異世界哲学で、現代社会をぶった斬る!
『異世界騎士団長、OLになる』
旗を上げろ!ラッパを鳴らせ!我ら全軍を持って、炎上案件を殲滅する!