あらすじ
銀の長髪と灰色の瞳を持つ青年、聖。
大学の先輩後輩関係の青年・煌と共に、退魔師として霊に関わる仕事をしている。
人を寄せつけない静かな気配を纏う聖と、感情のままに生きる煌。
正反対の二人は、それでも確かに惹かれ合うものがあった。
そんなある日、聖の前に一人の男が現れる。
黒髪の青年――峻。
精霊だというその男は、当然のように聖のそばに立ち、「聖様」と呼んだ。
その出会いをきっかけに、聖の中に眠っていた記憶が揺らぎ始める。
現世の人格「ひじり」。
衝動の人格「せい」。
そして、本来の主格――魔族だった前世の「しょう」。
奪う愛。
守る愛。
そして与える愛。
満ち欠ける月のように揺れる感情の果てに、三人が辿り着く結末は――
誰かを傷つけずに、愛は成就しない。
そして最後に、隠れていた月