あらすじ

見えない仕事は、奪いやすい。 七年間、王国を裏で支えた五人の令嬢がいた。 外交暗号を管理し、子どもを守り、情報を調整し、病を密かに治し、未来の災厄を夢に見ていた。 その全てが聖女の奇跡として世に出た。 五人の名前は一度も呼ばれなかった。 卒業舞踏会の夜、五人は一斉に断罪される。 聖女を苦しめた悪女という汚名とともに。 弁明すれば、守ってきた人を危険にさらす。 五人は全員、黙ることを選んだ。 散り散りに追放された先は港町、砦、印刷所、山村、辺境の神殿。 そこで出会う人々だけが違った。 五人の力を、初めて正しい名前で呼んでくれた。 奪われていた仕事が、ようやく本人のものになる。 一方、五人が消えた王国は静かに軋み始める。 暗号は解けない。情報は回らない。守る者がいない。 聖女の奇跡が、一つずつ止まっていく。 五人は復讐を望まない。 ただ新しい場所で、自分の居場所を探すだけだ。 そこに現れるのは、仕事を見ていてくれた人。 やがて匿名の手紙が五人のもとに届き始める。 差出人は、夢であなたの幸せを見たと記していた。 五人を繋いでいたものの正体を、まだ誰も知らない。

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小説を読もう2026/03/10
  • 現在の作品五人の悪役令嬢