あらすじ
侯爵家次女リシェル・アルディオンは、姉の影として生きていた。
社交界で輝く姉エリシア。
その裏で、領地の帳簿・税・契約を処理し、侯爵領を実質的に回しているのは妹のリシェルだった。
しかし家族が見ているのは、いつも姉だけ。
リシェルは感謝されることもなく、執務室で働く日々を送っている。
そんなある日、王太子アルヴェリオンが婚約者候補として侯爵家を訪れる。
本来なら姉が迎えるはずの場だったが、王太子はなぜか執務室へ向かい、そこでリシェルと対面する。
そして後日、王宮に集められた婚約者候補たちの前で、王太子は一人の名を呼ぶ。
社交界の本命令嬢たちが並ぶ中、選ばれたのは――。
姉の光と妹の影。
そのどちらを王太子は見ていたのか。
これは、長く影として生きてきた侯爵令嬢の物語。