あらすじ
家でも学校でも、どこか“いてもいなくても同じ”ように扱われてきた高校生・白瀬結月。
そんなある朝、鏡に映る自分の輪郭が少し薄くなっていることに気づく。
結月には、祖母から教わったおまじないがあった。
赤い丸を手首に描き、自分の名前を唱える——それは、消えそうになる自分をこの世界につなぎとめるための小さな習慣だった。
けれどある日、そのおまじないが途切れたとき、結月は本当に誰にも認識されなくなってしまう。
消えかけた世界の中で出会ったのは、「忘れられると、人は薄くなる」と告げる不思議な男子生徒。
これは、誰にも見つけてもらえないまま消えそうになった少女が、自分の声で自分を取り戻していく物語