あらすじ
「お前は、私の駒(たまご)にすぎない」
没落寸前の男爵令嬢ディアドラは、冷酷な公爵夫人メアリーに「人質《政治的道具》の花嫁」として差し出される。結婚相手は、実の母から「道具」として冷遇されている、琥珀色の瞳を持つ孤独な騎士・ジル。
鉄の義母による支配、出口のない偽りの結婚。
ディアドラは生き残るため、ジルの力を利用して公爵家を塗り替えるという「計算」を立てる。
しかし、それは幸福な誤算の始まりだった。
「ディア、俺の視界には君しか映らない。君を傷つけるものは、俺がすべて排除する」
戦地から窓を叩き割り、死に物狂いで駆けつけたジルの愛は、あまりにも重く、盲目的で――それは、かつて心を殺された男による、たった一人の「神」への狂信だった。
王様の軍隊でも直せなかった「壊れたたまご(令嬢)」を、孤独な「はぐれ羊(騎士)」が魂ごと拾い上げる。
これは、親に使い捨てられかけた二人が、自ら殻を破り、本当の愛と居場所を奪い取るまでの逆転溺愛劇。
※完結します!