あらすじ
「一パルスの鼓動、一グレインの重み。……うん、この子は今日も最高にニコニコしているね」
人里離れたアイレックス遺跡の観察小屋で、風変わりな単位を操り、植物の「均衡」を記録し続ける青年、モチオ。自称・植物博士の彼は、おっとり丸っこいフォルムに似合わず、一ドロップの澱みもない緻密な観察眼の持ち主。
そんな彼の毎日は、お節介で世話焼きな歌姫カリーナと、過保護すぎるほど愛らしい二人の木の精霊、アイベリー&カリンベリーに囲まれて、賑やかで温かな「お散歩」に満ちています。
ある日、モチオが森で見つけた一株の「光る子」。
後に「星瞬草(セイシュンソウ)」と名付けられるその植物は、失われた古代の知恵と、世界を優しく変える「伝説の果実」へと繋がっていました。
街のギルドでの一癖ある鑑定士との対話、遺跡に眠る巨大な魔導炉の謎、そして歌声と植物が共鳴する奇跡――。
これは、戦うことを選ばない博士が、大切な仲間たちと共に、「世界の優しさ」を証明していく、のんびりとしたフィールドワークの記録。
「がんばらなくていい。ただ、この子の隣で笑っていよう」
――植物たちのささやきが聞こえる、癒やしの遺跡ファンタジー。本日も一節の澱みなく、開門いたします。