あらすじ
「初めまして」
広告代理店で働く今織楓(28)の前に、新しい上司として現れたのは、十年前、親の莫大な借金から彼を守るため「他に好きな人ができた」と残酷な嘘をついて突き放した元恋人・丸峯隼斗だった。
完璧なエリートとなった彼は、楓をまるで他人のように氷の眼差しで突き放し、彼女の仕事を徹底的に否定する。
「やっぱり憎まれてるんだ……」
自分のついた嘘が彼を深く傷つけ、変わってしまったのだと絶望する楓。
しかし、彼女は知らなかった。
彼が冷徹に仕事を却下するのは、彼女にこれ以上自己犠牲的な無駄な残業をさせないための超絶不器用な「過保護」であること。
彼が十年間、楓とのボロボロの交換日記を毎晩抱きしめて泣き崩れていたこと。
そして——彼女の実家を脅かしていた数千万の借金を、彼がすべて個人で買い取って完済し、権力と財力で彼女を守り抜く「極上のスパダリ」へと変貌していたことを。
「お前の過去も未来もすべて俺が買い取った。だからもう、俺のそばから逃げないでくれ」
言葉足らずの極みで、痛いほどすれ違う二人。
極限のもどかしさの果てに、最高のカタルシスと最強の溺愛が待っている、大人たちの不器用なオフィス・ラブ!