あらすじ

如月学園高等部で、天才的な観察眼を持つ令嬢・如月瑠璃の『助手(実態は下僕)』としてこき使われる朔光太郎(サクタロウ)。旧校舎の図書室でひっそりと息を潜める彼の日常は、唐突な『特別海外研修』の選抜通知によって打ち砕かれた。 行き先は、西欧の歴史ある小国・ベルグラヴィア。 深い森と霧に遮られた古きマナーハウス『静寂の館』に集められたのは、瑠璃とサクタロウに加え、学園トップクラスのエリートやひと癖もふた癖もある同級生たちだった。女性耐性が皆無のサクタロウが慣れない共同生活に胃を痛める一方、瑠璃は館に眠る『異国の不純物』に目を輝かせる。 しかし、豪奢な晩餐の最中に起きた唐突な停電が、惨劇の幕開けを告げる。 暗闇の中で姿を消した宿泊客。そして現場に残されていたのは、鏡に深く突き刺さった【血塗られた銀のおたま】という、あまりにも異質で不気味な遺物だった。 見えない犯人、不可解な遺物。さらに第二の犠牲者が発見された直後、館の通信手段が物理的に切断され、一行は逃げ場のない完全な『クローズド・サークル』に取り残されてしまう。 極限状態の中で疑心暗鬼に陥り、パニックを起こす生存者たち。その絶望の淵で、瑠璃は静かに銀の懐中時計を取り出し、冷徹に思考の秒針を響かせ始める。 「――お主らの薄っぺらい嘘を、モノたちがすべて語ってくれたわ」 格式高き洋館と、そこに不釣り合いなモノたちが織りなす、大人気・本格主従ミステリー第9弾、波乱の幕開け!

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小説を読もう2026/03/09
  • 現在の作品第9巻:如月令嬢は『銀のおたまが凍る洋館を温めない』(上)