あらすじ
普段は星も見えない街・久世ヶ原。
ある夜、白石湊にだけ、夜空いっぱいの星と、空を裂く細いひびが見えた。
空からぽろりと落ちた星屑。
旧ホームに現れる“来ないはずの列車”。
そして、失くしたものを街へ返そうとする異界の気配。
番傘をさした少女・篝に導かれ、湊は四年前に失踪した妹・澪が、いまも“向こう側”に残されていることを知る。
妹を取り戻したい願いと、失われたものを帰そうとする街の異変は、やがて現実そのものを揺るがしていく。
これは、喪失をなかったことにするための物語ではない。
失ったものを、失ったまま終わらせないための、現代ファンタジー。