あらすじ
「はいはい……えっ、どなたですか」
やたらエアコンの効きの悪い中、部屋でぼんやりテレビを眺めて過ごしていたところに、突然インターホンが鳴り響いた。おれは団扇をあおぎながら、のそのそと立ち上がり、だるい足取りで玄関へ向かった。
ドアを開けた瞬間、むわっとした熱気が一気に押し寄せた。その向こうには、黒いスーツ姿の男たちが三人、無表情で立っていた。
この灼熱の中、よくもまあジャケットまできっちり着ていられるものだと感心する一方で、胸の奥に言いようのない不安が滲んだ。
男たちはどうやら政府関係者らしい。舌を噛みそうなほど長ったらしい所属名を淀みなく言ってのけた。どうりでお堅い感じがするわけだ。「上がってもよろしいですか?」と、ずいと距離を詰められ、断る理由も思い浮かばず、おれは曖昧に頷いて連中を部屋に通した。
「えっと……『世界緑化プロジェクト――日本から、世界へ』……なんです? これ」