あらすじ

中学1年生の速水颯介は、急速に変化していく自分の体に戸惑いを感じていた。声は低くなり、骨格は逞しくなる。その「成長」は、野球部の先輩・和田からの嫉妬混じりの執拗な「補講(いじめ)」を招き、颯介にとって自らの体は自由を奪う拘束衣のように感じられていた。 逃げ込んだ先は、幼馴染の米良聡が手伝う喫茶店『コハク』。小学校時代のまま時が止まったような聡の存在と、彼が淹れる甘いココアだけが颯介の救いだった。しかし、その聖域にまで和田の魔の手が伸びたとき、二人の間に隠されていた「痛み」が露わになる。 「変わること」を恐れる颯介と、「変われないこと」に絶望していた聡。 ぶつかり合う本音と、初めて口にするブラックコーヒーの苦味。 停滞していた二人の時間は、雨上がりの琥珀色の光の中で、ゆっくりと新しい季節へと動き出す。

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カクヨム
カクヨム2026/03/09
  • 現在の作品琥珀色の脱皮