あらすじ
ジスべニア王国の高位貴族リットルン侯爵家のアレクサンドラは、母ラウレシアにより『淑女らしさ』を強く求められていた。
抜け道を見つけてちゃっかりラウレシアからの剣術を教わることに成功し、ちゃっかり父や兄から領地運営のノウハウや知識をこっそり学ぶ日々。
自分の生きる道への信念は強く、信念を護るための大義名分であれば時に『淑女らしさ』から反したとしても致し方ない。という名分でアレクサンドラは我が道を突き進む。
十四歳で出会った十歳の少年は、初めての弟子となった。
愛弟子ネイサンは十五歳で剣術を体得し、戦争で功績を立てて爵位を貰うことを目指した。
「必ず!・・必ず貴女に釣り合う男になって戻ってきます!その時は・・そうか僕をアレクサンドラ様の夫にしてください!!」
一方的に近い約束をして自分の夢の為にネイサンは旅立った。
別れから五年の月日が経ち、アレクサンドラの生活もガラリと変わっていた。
ネイサンが旅立ってまもなくしてネイサンが商会長を務める『セルク商会』の大型貿易船が行方不明になる事件が起きた。それによりリットルン家もセルク商会も財政や名誉はお幅に傾き、没落寸前の危機を迎えてしまった。
しかし、『没落の危機』という大義名分によって、領地運営に関わることが許されつまらない社交界に顔を出さなくてよくなった。更にはこっそりお金を稼ぐた為に冒険者となって、剣を振るうことが出来るようになったからである。
ギルド加入から一年経つ頃には他のギルドからスカウトまでされていた。
事件から四年経った今も、アレクサンドラは自分の描いた通りの日々を過ごせている。
終戦の知らせが届くまでは―――。
愛弟子との再会により、男装したり女装したりとネイサンに振り回されながらも確実に甘い執着に絡めとられていくアレクサンドラのお話です。