あらすじ
あの日、私は世界で一番大切な恋人――栞(しおり)を失った。目の前で息絶える瞬間を見てしまった。
すべてを失ったと思った。生きている意味も、私自身の価値さえも。
それでも、栞の最期の言葉が、私を完全な闇へ落とすことだけはしなかった。
『つ……むぎ……を……ぉねが……ぃ――――』
紬(つむぎ)ちゃんは栞の歳の離れた妹で、すでに両親も祖父母も親戚もいない。だからこそ、彼女にとって栞は姉であると同時に母でもあり、何より……たった一人の家族だった。
そんな栞が事故で死んだ。私が傍にいたから……旅行に誘ったりしたから。
そうして私は紬ちゃんを引き取り、ひとつ屋根の下で暮らし始める。
恋人を失った私と、姉を失った紬ちゃん。私たちのぼろぼろの心は、どうしようもないすれ違いを生んでしまう。彼女の絶望、怒り、恨み、そのすべてが私に向けられる。
余計な言葉で傷つけて、憎悪を向けられて、そうして徐々に壊れていく。
そんな私たちが、地獄のような日々の果てにたどり着く未来は――――。
◇
全67話、完結まで書き終えています。
毎日朝8時に更新予定です。