あらすじ
「これは救済ではありません。本来の仕様(マニュアル)に戻しただけです」
深夜、七メートルのデッキから転落した女性が、防犯カメラのノイズと共に「消滅」した。
現場に残されたのは、血痕一つない、乾いたアスファルト。
捜査一課の真壁凛は、事件の核心だけがまるで神隠しのように欠落する、不可解な現象に直面する。
その裏にいたのは、殺し屋ではない。
法の仕様を突き、悪意によって書き換えられた現実を「校正」する者。
SNSの扇動、ブラック企業の隠蔽、学校の相互評価システム、そして親権を巡る法的包囲網。
社会という巨大なシステムが「正義」の名を借りて人を殺すとき、校正者は無機質なキーボードを叩き、歪んだ運用を強制終了させる。
「マニュアルに穴があるならそれを突くのが仕様(バグ)だ。
だが書き込まれた嘘を正すのは、私の仕事(マニュアル)だ」
法と心の境界線で、刑事と校正者が辿り着いた「最終決定稿」とは。
不条理な世界を正しく書き換えるロジカル・サスペンス第3部。
※これは、カクヨムにも投稿しています。