あらすじ
この町では、ときどき時計が七時で止まる。
海辺のバス停で写真を撮る海原陽翔は、毎朝ひとりの男を見ていた。
灯台の方を向いて、海を見つめている男――遠山涼介。
声をかけても届かない。
距離はほんのわずかなのに。
やがて陽翔は気づく。
遠山は、自分より一週間前の時間を生きているのだと。
灯台の光が海をなぞる七時の朝。
ほんの一瞬だけ、二つの時間が重なり、声が届く。
会いたいのに、会えない。
触れたいのに、触れられない。
それでも二人は海辺に立ち続ける。
光が交わる、その瞬間を信じて。
七時で止まる町で、
止まっていた時間が動き出すとき――
二人の恋もまた、静かに動き始める。
これは、
七時一分から始まる恋の物語。