あらすじ
気づいたら、RPGゲームの「序盤ボス」に転生していた。
攻略済みのゲームだから結末は知っている——ガイウス・ファーガリンは傲慢な性格から邪神と力の契約を結び、使徒として勇者一行の前に立ちはだかり、返り討ちにされる序盤ボスだ。しかし転生したガイウスには、そのキャラのステータスが見えていた。全属性S適性、底なしの魔力——裏ボス級のポテンシャル。唯一の問題は、原作ガイウスが怠け者でレベルが3しかない点だった。
「このままだと邪神に取り込まれて死ぬ。最強になって邪神の誘いを断れる状態にするしかない」
かくして9年間、ガイウスは密かにガチ育成を極めた。学院周辺のダンジョンを狩り尽くし、前世の推しメイド・シルヴィアまで巻き込んだ結果、気づけば二人で「最強の番犬とその主人」という謎の関係が完成していた。
学院入学後の計画はシンプルだ。「邪神の誘いを実力で跳ね返しつつ、勇者アレンを育てて邪神を倒させる。自分は背景に徹する」。しかし——勇者は平和ボケしていて動かない。ヒロインたちは次々とピンチに陥る。仕方なく介入すれば毎回ワンパンで解決し、気づけばヒロインから熱い視線を向けられている。
「なんで俺がフラグ立ててんだ。アレン、仕事しろ」
本人は必死に背景を目指しているのに、どう見ても主人公をやっている——不憫な苦労人の奮闘記。