あらすじ
成田良悟が描く、新たなる群像劇――。
蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように(序章・著:成田良悟)
https://kakuyomu.jp/works/822139841980969846
日本の片田舎にある「月読峠」で育ち、癖の強い店主が経営する古書店でアルバイトをしている男子高校生・楽々浦夜(ささうらよる)。
夜がいつもと変わらず古書店で働いていると、つい最近月読峠に越してきたという女子高生の辻文七巳(つじあやななみ)が、“ある物”を持ってやってきた。
彼女が手に持っているのは――月読峠の隠れた名物である「古地図」。
ある地図は古い家の蔵から発掘され、
ある地図は町の図書館に知らぬ間に所蔵され、
ある地図はどこかの誰かの道楽で勝手に製造され……
月読峠には、出自不明で多種多様で無意味な「地図」が、いくつも存在している。
ひょんなことから、七巳の持ち込んだ地図について調べることになった二人。
地図に記された龍のようなマークを頼りにある場所へ辿り着くと、そこにはまた別の地図を辿ってこの場所にやってきた四人の男女がいた。
思わぬ展開に驚く夜と七巳だったが、その先にはさらなる発見が……。
「――どの地図も、嘘じゃなかったんだ。」
無意味だと思われていた「地図」が思わぬ価値を示したことをきっかけに、様々な地域から多くの人々が月読峠に導かれる。
彼らが持つ古い地図――あるいは、新たに描き続かれる地図は、町の住人達を何処へ誘うのか?
この人々の、この物語の行き先は、読み終えたあなたの手に委ねられる。