あらすじ
「今夜、あなたを殺しに来るね」――高校二年の秋、御影真尋のもとに届いたのは、幼なじみ・氷雨玲奈からのそんなメッセージだった。
昔はおとなしくて優しかった彼女は、数年前の失踪以来、街で噂される“怪異喰い”になっていた。
近ごろ真尋の住む街では、SNSで拡散された都市伝説になぞらえるように、人を襲う異形が現れる。そしてなぜか、その中心にはいつも真尋がいた。
玲奈は真尋を守るため、怪異を喰らい、その力を自分のものにして戦っているという。代償は、食べるほど人間性を失っていくこと。
それでも玲奈は笑う。「真尋が他の誰かのものになるくらいなら、世界のほうを壊すよ」
守られているはずなのに、いちばん危険なのは彼女かもしれない。
逃げたいのに目が離せない、怖いのに惹かれてしまう。これは、執着が愛を超え、愛が怪異へ変わる街で始まる、少し危なくて切ない現代ファンタジー。