あらすじ
17歳の高校生・一ノ瀬陽翔は、平凡で静かな日常を何より大切にしていた。
しかしある春の日、クラスメイトの白石澪の背中に、誰にも見えないはずの“光の羽”を見てしまう。
それは、陽翔の中で眠っていた『異能』が目覚め始めた証だった。
クラスメイトの澪は陽翔に告げる。
「羽が見えるようになった人は、不安定になる。だから私は、あなたのそばにいる」
澪は異能に関する秘密を抱えた少女であり、
陽翔の状態を“見守る”ために近くにいることを決意する。
陽翔は戸惑いながらも、澪の真剣さに支えられ、少しずつ彼女の存在を受け入れていく。
一方で、陽翔の胸には説明できない《揺れ》が生まれ始める。誰かの感情が流れ込んでくるような、世界の輪郭が変わっていくような、不思議な感覚。
それは、陽翔の異能——
他者の羽と“共鳴”する力の萌芽だった。
陽翔の周囲では、日常と非日常が静かに混ざり始める。
しかし、陽翔の力が強まるにつれ、彼の“共鳴”は周囲の異能を揺らし、やがて大きな事件を引き寄せていく。
澪は陽翔を守ろうとするが、彼女自身もまた、異能に関わる過去と葛藤を抱えていた。
そして陽翔は知ることになる。自分の力は、ただの異能ではない。異能の歴史の中でも特異な存在——『虹羽』と呼ばれる進化の兆しを秘めていることを。
平凡を望んだ少年は、異能の真実と向き合う運命に巻き込まれていく。
澪の想いと、蓮との友情。日常と非日常の狭間で揺れながら、陽翔は自分の力の意味を探し始める。
やがて訪れる選択の時——陽翔は、自分の羽をどう使うのか。そして、誰のために共鳴するのか。
これは、異能に目覚めた少年と、彼を見守る少女、そして彼らを取り巻く“羽”の物語。