あらすじ
「マスター、依頼を受けたいのですが」
暁(あかつき)ギルドの扉をくぐったアルヴィス・クライトを待っていたのは、魔物よりも厄介な『規約』という名の壁だった。
「新人か。上級冒険者以外は、パーティーを組まなければならない規則なんだ」
全能の『想像魔法』を操り、世界の理を書き換える実力を持ちながら、アルヴィスの望みは「目立たず普通の冒険者として生きる」こと。しかし、隠蔽に徹するがゆえに実績のない彼は、ソロ活動すら許されない。
途方に暮れる彼の視線が、ギルドの片隅で止まる。
そこにいたのは、装備もボロボロで、死を待つように座り込む一人の少女。
「……僕と、組んでくれないかな」
彼女の名はミラ。銅貨五枚で使い捨てられる不遇な盾役であり、同時に相手の魔力の真実を見抜く『魔力視』の持ち主。
最強を隠したい男と、その正体を視てしまった少女。
二人の出会いが、暁の街に平穏(?)な旋風を巻き起こす。