あらすじ

小綿紡希。 十歳。十歳である他は、とりたて特徴のないその少女。 膨らんだほっぺた。見つめた相手がそのまま映る水面色の澄みきった瞳。 国語の音読も、九九も、足取りも視線もいつもどこかおぼつかなく、ランドセルはいつも傾いている孤独の少女。 彼女は、死に魅入られていた。 死者を愛し、死者に望まれている少女は、誰そ彼れ時に誰かを背負う。 彼女と出会った少年は、彼女の後ろの正面にいる誰かに問う。 貴方は誰か、と。 東北地方に色濃く残る口寄せ巫女・オシラサマ伝承。 これは、ナきモのを寄せる少女・小綿紡希と、ナきモのたちの物語。 紡希に寄るのは、この世から忘れ去られた儚いモのたち。 縊死の女、路傍の花、廃屋の思い出、忘れられた仏壇、置き去りにされた傘。 儚き、墓無き、はか泣き、佩かな鬼。 これは少女によって、ナきモノたちの声を聞く物語。 そして、死によって生を得る物語だ。 ※カクヨムとの二重掲載作品です。

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小説を読もう2020/03/22
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