あらすじ

高校生の鈴木蓮は、ある日の帰り道にタイムスリップし、二十年以上先の未来へと飛ばされてしまう。街並みの変化にも動じることなく、まず自分の家へ向かうと、そこにはくたびれた中年男——未来の自分が待っていた。 余計なことは何も語らない未来の自分から、蓮は帰り方だけを聞き出す。条件は一つ、深夜零時ちょうどに母校の女子トイレの個室に入ること。理由はわからない。でも、自分が言うなら信じるしかない。 下見のために夕方の母校へ向かった蓮は、校門前で一人の女子高生とぶつかる。特に何もなく別れたはずだったが、深夜、学校への侵入に行き詰まった蓮の前に、その女子高生が現れた。 「お父さんに言われて来ました」 彼女の名前は鈴木ひな、十七歳。何も事情を知らされないまま、ただ父親の言葉を信じてやって来た。 なぜ自分を助けに来たのか。この子は何者なのか。問いを飲み込んだまま、蓮はひなと並んで夜の校舎へ踏み込んでいく。 そして零時直前、女子トイレの前で別れ際に蓮は問いかける。 「お前って……母親似か?」 まだ知らない誰かの面影を、蓮はひなの中に見ていた。

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小説を読もう2026/03/07
  • 現在の作品深夜0時の女子トイレ、同い年の娘と二人、何も起きないに決まっている。